車検場にて突如エンジンが掛からなくなったZX-10R弐号機。
前回の記事でスターターモーターを取り外したので今回はスターターモーターを分解して原因究明、修理をしていきます。
分解前にバッテリー直結してみると普通に回りましたが、手で回すと固くて回りませんでした。
スターターモーターは2本の長いボルトを外すと分解できます。
分解してみると磁石が割れている。
その他は大きなダメージはなさそう。
磁石を触ってみると1枚を除いて接着が剥がれています。
※磁石は合計6枚ありました。
接着が剥がれて磁石が暴れた結果、磁石が割れて破片が嚙みこみ抵抗となって出力が低下していたものと考えられます。
その他の部品には大きなダメージは見当たらないので、磁石を接着すれば直るのでは?
ということで修理に挑戦していきたいと思います。
磁石とスターターモーターボディーの接着面をペーパーで磨きしっかり脱脂。
完全に乾いたら耐熱性のあるエポキシ接着剤で磁石を貼り付けていきます。
この時注意しなければいけないのが磁石の極性ですが、気にせず組み立ててしまい残念なことになりました。
この写真を撮った時はそんなこと気にもしておらず安く直るぞといい気分 (笑)
硬化促進の為に暖房の効いた部屋に一晩放置しました。
接着剤の硬化が確認できたらスターターモーターを組み立てて、仮組して作動テスト。
いろんなコネクターが外れている状態ですが、スターターモーターだけ取り付けてキーON。
メーター表示が点滅して警告灯が付き、ラジエターファンが回ってますが気にせずスタータースイッチON。
モーターの勢いよく回る音はしますが、エンジンが回らない。
どうやら逆回転しているみたい・・・。
ここでやっと磁石の極性を気にせず修理したことに気付きました。
NSNSNSとしなければならないところ、NNNSSSとなっていました。
耐熱エポキシ接着剤でがっちり固まった磁石をもう一度剥がさなければいけません。
思い付いたのは耐熱温度より高温にして接着剤を軟化させて剥がす作戦です。
ブラシとの位置関係も影響しそうなので、結局1枚だけ剥がれていなかった磁石を残し他の5枚を剝がすことに。
ヒートガンで思いっきり炙ってマイナスドライバーで剝がしました。
そして2回目のサンディング→脱脂→接着→硬化
1回目の接着剤が完全に剥がれていなかったのか、干渉して回転が重くなりましたがとりあえず手で回るし完成ってことで。
仮組で無事にクランキングも確認。
組み立ては予想以上に遅くなってしまい写真無しですが。
エンジンも無事に掛かりました。
作業もそこそこの難易度で手間暇は掛かりましたが、費用は大幅に抑えることが出来ました。
完全自己責任ですが、スターターモーターが怪しい時は購入前に一度確認してみるのもいいかもしれませんね。
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